バンコク(タイ)ではなぜ高層建物でもアリが出るのか → 建築工法が一因
バンコクは高層建物でもアリがあっちこっちから出てきます。タイの気候のせいもあるのでしょうが、一番の原因は建築の仕方にあると私は考えます。
日本ですと高層マンションを建築するとき外壁、仕切り壁も一緒にコンクリートを打ち、一体仕上げにします (強度を出す関係もあります)。タイでは、柱・梁・床スラブだけをコンクリート打って、壁はレンガやブロックを積んでそのあと、モルタルで仕上げる工法が圧倒的に多いようです。(このような工法は、人件費が安いからできるのでしょう。)するとどうしてもレンガなどの間に隙間が出来、これがありの巣になります。そして、窓サッシなどの建具と、壁の隙間からアリが出入りすることになります。このアリがあっちこっちに分家して巣を広げ、時には、家具やパソコンの中にまで巣を作ります。
日本では高層ビルでアリが出てくるのは、多くの場合、植物を植える土を持ち込むことが原因となります。
確実にアリ退治するには、アリの巣を一つ一つ潰していくこと
アリがあったこっちから出てきて、食品の中に入ったり、時には冷蔵庫の中にまで入ってきたりして、私たちを困らせます。殺虫剤を撒いて、アリを殺したりしても、アリはまた次から次へと出てきます。まるでイタチごっこです。このようなアリを何とか退治したい。でもどうしたら退治できるのでしょうか。
市販品のアリ駆除剤に、① アース製薬の「アリの巣コロリ」(顆粒状、タイで入手可) や ② 横浜植木(株)の「アリメツ」(液状、タイで入手困難) などがあります。
これらは、いずれも、餌の中に薬剤を混ぜたもので、アリが、餌だと思い巣に持ちかえり、巣の仲間のアリが食べて、巣のアリが全滅するという理屈の薬剤です。
確かに、効果はあります。しかし、アリの集団により、「アリの巣コロリ」の方を好んだり、「アリメツ」のほうを好んだりと、色々です。しかも、いずれの薬剤も、与えてから1~数時間.もすると、仲間がこれを食べて死んだという情報が、アリ集団に伝わり、アリはこの薬剤を見向きもしなくなります。結局、決定打にはなりません。(私の経験からの判断ですが)
私の結論としては、アリを退治するには、「元から絶つこと」、それはすなわち「ありの巣を見つけて、そのアリの巣を一つ一つ潰していくこと」だと考えます。手間がかかるようですが、結局これが一番確実です。(強力な薬剤を至る所に散布すれば別かもしれませんが)
どうすればアリの巣を発見できるか
問題は、どうすればアリ巣を見つけることが出来るのでしょうか。アリの行列を見ていても右行くアリもいれば、左行くアリもいます。どちらが巣の方向かわかりません。
そこで巣の在りかを見つける方法は、アリにエサを運ばせるのです。しかも出来るだけパッと見て分かる色のエサがいいのです。これに打って付けのエサがあります。それが先ほど紹介したアース製薬の「アリの巣コロリ」(顆粒状)です。これでアリを全滅するのは無理しても、この「アリの巣コロリ」のエサは、小さい黄色の顆粒なのでアリが運ぶとよく目立って、エサをもって巣に向かっているアリがすぐ分かるからです。(私は、これ以外にも自分で作ってアリのえさを用意しています) マーカーですから、エサをそんなにたくさん撒く必要はありません
砂糖をエサに使う方法は、砂糖は、あまり目立たない上に、この砂糖をそのまま運ぶアリは数十匹に一匹ぐらいと、少なく、目印としてはいまひとつです。(ほかのアリは砂糖をなめておなかにつめて運ぶ)
アリの巣の入り口は、チョークタイプのアリ駆除剤をつめる
アリの巣を突き止めたらここに、チョークタイプのアリ駆除剤をこの穴に塗り込み、穴を塞ぎます。アリの穴が大きいときは、チョークをカッターで削って粉にし、水をほんの少したらして練って、これをアリの穴に埋め込んでください。
このチョークタイプのあり駆除剤はチョークの中に、アリを駆除する農薬が少し混ぜてあるもので、スーパーでも1本15バーツぐらいで売っています。町の薬屋では5バーツぐらいで売っています。チョークは、石灰 (炭酸カルシウム)を固めたものですが、これはアリが動き回るときに、道しるべとしてほんのわずかの臭いを擦り付けていくのですが、チョークはこの臭いを消してしまうので、アリは非常に恐れるわけです。
建物の外部から侵入してくるアリには、侵入してくる入り口に、広めにこのチョークを塗ってください。
なお、このアリ駆除用のチョークにはわずかですが、農薬が入っていますので取り扱いには(特に小さいお子さんやペットのいるご家庭では)注意してください。
このように、アリの巣を徹底的に潰すと、当分はありがでなくなり、気分もスッキリです。一人では大変でしたら、家族の協力を得ながらしてみてください。